
「親の様子が以前と違う」「そろそろ介護について考えたほうがいいのかもしれない」
そう思っても、いざ動こうとすると、何から始めればよいのか分からないものです。
- 最初はどこに相談すればいい?
- 介護保険のサービスはすぐに使える?
- 費用はどのくらいかかる?
- 仕事を続けながら介護できる?
介護は、家庭の状況や親の状態によって必要な対応が変わります。そのため、「必ずこの順番で進めなければならない」というものではありません。
この記事では、はじめて親の介護に向き合う方が迷いやすい疑問をまとめました。今の状況に近い質問から、気になるところだけ読んでみてください。
- Q1. 親の介護は何から始めればいいですか?
- Q2. 地域包括支援センターとは何ですか?
- Q3. ケアマネジャーとは何をする人ですか?
- Q4. 地域包括支援センターとケアマネジャーの違いは?
- Q5. 介護保険とはどのような制度ですか?
- Q6. 介護にはどのくらいお金がかかりますか?
- Q7. 要介護認定とは何ですか?
- Q8. 介護保険サービスはすぐに使えますか?
- Q9. 仕事を続けながら介護できますか?
- Q10. 家族だけで介護を続けるのは難しいですか?
- Q11. 親が認知症かもしれないときは、どうすればいいですか?
- Q12. 在宅介護と施設介護は、どちらを選べばいいですか?
- Q13. ケアマネジャーは変更できますか?
- Q14. どの介護サービスを選べばいいですか?
- Q15. 介護を続けるうえで大切なことは何ですか?
- Q16. 要介護認定の結果が出るまで、どのくらいかかりますか?
- Q17. 親が介護や支援を拒否するときは、どうすればいいですか?
- Q18. 一人暮らしの親でも在宅介護を続けられますか?
- Q19. デイサービスとは何をするところですか?
- Q20. 介護サービスの利用回数に上限はありますか?
- Q21. 介護費用の負担を軽くする制度はありますか?
- Q22. 急に介護が必要になったときは、どうすればいいですか?
- まとめ|分からない段階でも相談して大丈夫です
Q1. 親の介護は何から始めればいいですか?
まずは、親の体調や生活の変化を確認しましょう。
- 食事や着替えが一人でできているか
- 薬を正しく飲めているか
- 転倒や物忘れが増えていないか
- 買い物や金銭管理に困っていないか
すぐに受診が必要な症状がなければ、親が住んでいる地域の地域包括支援センターへ相談するのが一般的です。
介護が必要かまだ分からない段階でも相談できます。現在の困りごとを伝えると、介護保険の申請や利用できる支援について一緒に整理してもらえます。
ただし、急な意識障害、呼吸困難、強い胸の痛み、転倒による大けがなどがある場合は、地域包括支援センターへの相談よりも、救急要請や医療機関への連絡を優先してください。
関連記事▶ 地域包括支援センターとは?相談できる内容や利用方法を解説
Q2. 地域包括支援センターとは何ですか?
地域包括支援センターは、高齢者とその家族のための総合相談窓口です。市区町村が設置しているほか、自治体から委託を受けた法人が運営している場合もあります。
主に、次のような相談に対応しています。
- 介護保険を申請したほうがよいか分からない
- 親の物忘れや認知症が心配
- 一人暮らしを続けられるか不安
- 利用できる介護・福祉サービスを知りたい
- 高齢者虐待や悪質商法について相談したい
相談は基本的に無料です。「まだ介護と決まったわけではないから」と遠慮せず、困り始めた段階で相談して大丈夫です。
Q3. ケアマネジャーとは何をする人ですか?
ケアマネジャー(介護支援専門員)は、本人や家族の希望を聞きながら、介護サービスの利用を支援する専門職です。
主に、次のような役割を担います。
- 本人や家族の困りごとを確認する
- ケアプランを作成する
- 介護サービス事業者との連絡や調整を行う
- サービス開始後の状態を確認し、必要に応じて見直す
要介護1~5と認定され、在宅でサービスを利用する場合は、一般的に居宅介護支援事業所のケアマネジャーへ依頼します。要支援1・2の場合は、地域包括支援センターなどが介護予防ケアプランの作成を担当します。
関連記事▶ ケアマネジャーって何する人?役割・選び方・変更方法
Q4. 地域包括支援センターとケアマネジャーの違いは?
地域包括支援センターは、高齢者や家族から幅広い相談を受ける地域の窓口です。一方、ケアマネジャーは、主に介護保険サービスを利用する方を継続的に支援します。
- 地域包括支援センター:介護が必要か分からない段階から相談できる
- ケアマネジャー:ケアプランの作成やサービス事業者との調整を行う
どこへ相談すればよいか迷ったときは、まず地域包括支援センターへ連絡すると、その後の相談先を案内してもらえます。
Q5. 介護保険とはどのような制度ですか?
介護保険は、介護が必要になった方を社会全体で支えるための制度です。
65歳以上の方は、原因を問わず、要支援・要介護認定を受けると介護保険サービスを利用できます。
一方、40~64歳の医療保険加入者が利用できるのは、がん末期、関節リウマチ、脳血管疾患など、国が定める特定疾病が原因で介護や支援が必要になった場合です。
介護保険が適用されるサービスの自己負担は原則1割です。ただし、65歳以上で一定以上の所得がある方は、2割または3割になります。
なお、施設の居住費や食費、日用品代など、介護保険の対象にならない費用もあります。
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Q6. 介護にはどのくらいお金がかかりますか?
介護にかかる費用は、要介護度や利用するサービス、住んでいる地域、施設の種類などによって大きく異なります。
在宅介護では、介護サービスの自己負担のほかに、紙おむつ代、食費、通院時の交通費、介護用品の購入費などがかかることがあります。
施設へ入居する場合は、介護サービス費に加えて、居住費、食費、管理費、日用品代なども確認が必要です。
訪問介護やデイサービスなど、対象となる在宅サービスには、要介護度ごとに1か月の支給限度額があります。限度額を超えて利用した分は、原則として全額自己負担です。なお、この限度額は施設サービスには適用されません。
費用が心配なときは、ケアマネジャーや市区町村の介護保険窓口へ相談し、高額介護サービス費など利用できる制度がないか確認してみましょう。
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Q7. 要介護認定とは何ですか?
要介護認定とは、その方にどのくらいの介護や支援が必要なのかを判定する仕組みです。
市区町村の窓口へ申請すると、認定調査員が本人のもとを訪れ、心身の状態や普段の生活について聞き取りを行います。
その後、認定調査の結果や主治医意見書などをもとに審査が行われ、次のいずれかに判定されます。
- 非該当
- 要支援1・2
- 要介護1~5
認定結果によって、利用できるサービスの種類や介護保険から給付される金額の上限が変わります。
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Q8. 介護保険サービスはすぐに使えますか?
一般的には、次のような流れで介護保険サービスの利用を始めます。
- 要介護・要支援認定を申請する
- 認定結果を受け取る
- ケアプランを作成する
- サービス事業者と契約して利用を始める
ただし、認定結果を待っている間でも、急いで支援が必要な場合は、暫定ケアプランを作成してサービスを利用できることがあります。
要支援・要介護と認定された場合、認定の効力は申請日にさかのぼります。ただし、想定より認定結果が低かった場合や非該当になった場合は、先に利用したサービスの一部または全部が自己負担になる可能性があります。
早めにサービスを使いたい場合は、自己判断で契約せず、地域包括支援センターやケアマネジャーへ相談しましょう。
Q9. 仕事を続けながら介護できますか?
介護の状態や職場環境によって異なりますが、仕事を辞める前に、介護サービスと勤務先の両立支援制度を確認することが大切です。
利用を検討できる制度には、次のようなものがあります。
- 介護休業
- 介護休暇
- 短時間勤務などの措置
- 残業の免除や時間外労働の制限
- 深夜業の制限
介護休業は、家族を自分一人で介護し続けるための休みというより、介護サービスの手配や今後の体制を整えるために活用する制度です。
退職してからでは利用できない制度もあります。仕事との両立が難しいと感じたら、ケアマネジャーだけでなく、勤務先の人事・労務担当者にも早めに相談してみましょう。
Q10. 家族だけで介護を続けるのは難しいですか?
介護の内容や家族の人数にもよりますが、家族だけで長く支え続けるのは、想像以上に負担が大きくなることがあります。
特に負担が重くなりやすいのは、次のような場面です。
- 夜間の見守りやトイレ介助が続く
- 入浴や移乗に身体的な介助が必要になる
- 認知症による徘徊や不安、怒りへの対応が続く
- 通院や買い物の付き添いが増える
- 介護する家族が仕事や育児も抱えている
家族がすべてを引き受ける必要はありません。訪問介護、デイサービス、ショートステイなどを利用し、家族が休める時間を確保することも介護を続けるために必要です。
「まだ何とかできる」と思っている時期から相談しておくと、限界を迎える前に支援を取り入れやすくなります。
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Q11. 親が認知症かもしれないときは、どうすればいいですか?
物忘れが増えたからといって、すぐに認知症と決まるわけではありません。加齢による変化のほか、薬の影響、睡眠不足、脱水、うつ状態、ほかの病気などが関係していることもあります。
次のような変化が続く場合は、一度相談してみましょう。
- 同じことを何度も尋ねる
- 薬やお金の管理が難しくなった
- 慣れた場所で道に迷うようになった
- 料理や買い物など、以前できていたことが難しくなった
- 性格や行動に大きな変化が見られる
相談先は、かかりつけ医、もの忘れ外来、認知症疾患医療センター、地域包括支援センターなどです。受診を嫌がる場合は、まず家族だけで地域包括支援センターへ相談する方法もあります。
なお、突然ろれつが回らなくなった、体の片側が動かしにくくなった、意識がもうろうとしているといった場合は、認知症の症状として様子を見ないでください。脳卒中など緊急の病気も考えられるため、すぐに119番へ連絡してください。
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Q12. 在宅介護と施設介護は、どちらを選べばいいですか?
どちらがよいかは、本人の希望だけでなく、必要な介護や医療の内容、住まいの環境、家族の生活状況、費用などを合わせて考える必要があります。
在宅介護を検討しやすいケース
- 本人が自宅での生活を強く希望している
- 訪問介護やデイサービスなどを組み合わせれば生活できる
- 住まいの安全を確保できる
- 家族だけに負担が集中しない体制をつくれる
施設介護を検討したいケース
- 一人で過ごす時間の安全確保が難しい
- 夜間を含めて見守りや介助が必要になっている
- 家族の心身の負担が限界に近づいている
- 自宅の環境では必要な介護を行うのが難しい
一度選んだら変えられないわけではありません。ショートステイを利用して様子を見る、在宅介護を続けながら施設を探すなど、段階的に考える方法もあります。
施設によって、費用、職員体制、医療への対応、入居条件は異なります。ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談し、本人と家族の両方が無理をしすぎない方法を探しましょう。
Q13. ケアマネジャーは変更できますか?
ケアマネジャーは変更できます。変更を希望したことだけを理由に、介護サービスを利用できなくなることはありません。
ただし、連絡が遅い、説明が分かりにくいといった場合は、担当者との行き違いが原因になっていることもあります。まずは困っていることや希望を具体的に伝えてみてもよいでしょう。
それでも改善しない場合や、信頼関係を築くのが難しい場合は、次の窓口へ相談できます。
- 現在利用している居宅介護支援事業所の管理者
- 別の居宅介護支援事業所
- 地域包括支援センター
- 市区町村の介護保険担当窓口
同じ事業所の中で担当者だけを替えてもらう方法と、居宅介護支援事業所そのものを変更する方法があります。
担当者を変更しても、原則として利用中のデイサービスや訪問介護まで変更する必要はありません。サービスを途切れさせないためにも、新しい担当者へ引き継ぐ時期を確認しながら進めましょう。
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Q14. どの介護サービスを選べばいいですか?
介護サービスは、本人の状態や希望、家族が困っていることを整理しながら選びます。
たとえば、次のように考えると必要なサービスを探しやすくなります。
- 入浴が難しい → 訪問介護やデイサービス
- 日中一人で過ごすのが心配 → デイサービスや見守り支援
- 歩行や動作の訓練をしたい → 訪問・通所リハビリテーション
- 家族が休める時間を確保したい → デイサービスやショートステイ
- 医療的な管理が必要 → 訪問看護など
ケアマネジャーは、本人や家族の希望を聞いたうえで、利用できるサービスや事業所を提案し、ケアプランにまとめます。
ただし、最終的にサービスを選ぶのは本人や家族です。提案された内容に不安や疑問があれば、遠慮せず確認して構いません。
利用を始めたあとに「合わない」と感じた場合は、サービスの回数や事業所を見直すこともできます。
関連記事▶ はじめてのケアプラン|作り方と家族の意見はどこまで通る?
Q15. 介護を続けるうえで大切なことは何ですか?
大切なのは、本人の希望だけでなく、介護する家族の暮らしや体調も守ることです。
親のためと思うほど、「これくらいは家族がしなければ」と頑張りすぎてしまうことがあります。しかし、介護はいつまで続くか分からず、状況も少しずつ変わっていきます。
家族の誰か一人に負担が集中していないか、仕事や睡眠に影響が出ていないか、ときどき立ち止まって確認してみましょう。
介護サービスや周囲の助けを借りることは、家族が介護を放棄することではありません。無理なく関わり続けるために必要な選択です。
困ってからではなく、「少し大変になってきた」と感じた段階で相談することが、本人と家族の両方を守ることにつながります。
Q16. 要介護認定の結果が出るまで、どのくらいかかりますか?
要介護認定の結果は、原則として申請日から30日以内に通知されます。
ただし、認定調査の日程調整や主治医意見書の提出、審査会の開催状況などにより、30日を超えることもあります。遅れる場合は、市区町村から見込み期間や理由が通知されます。
申請から結果が届くまでの一般的な流れは、次のとおりです。
- 市区町村へ申請する
- 本人への認定調査を受ける
- 市区町村が主治医意見書を依頼する
- 一次判定と介護認定審査会による審査を行う
- 認定結果が通知される
結果を待つ間にも支援が必要な場合は、暫定ケアプランによってサービスを利用できることがあります。ただし、認定結果によっては自己負担が発生する可能性もあるため、地域包括支援センターやケアマネジャーへ相談してください。
Q17. 親が介護や支援を拒否するときは、どうすればいいですか?
親が介護サービスを嫌がることは、珍しいことではありません。
「介護されるほど弱っていない」「知らない人を家に入れたくない」「家族に迷惑をかけたくない」など、拒否の背景には本人なりの不安や理由があることもあります。
まずは介護サービスを勧めることよりも、何が嫌なのか、どのような暮らしを続けたいのかを聞いてみましょう。
受け入れてもらいやすくするため、次のような方法もあります。
- 「介護のため」ではなく「体力を保つため」と伝える
- 見学や短時間の利用から始める
- 本人が信頼している医師から勧めてもらう
- 地域包括支援センターへ家族だけで相談する
- 複数の事業所を見学して本人に選んでもらう
すぐに納得してもらおうとせず、本人が受け入れやすい支援から少しずつ始めることが大切です。
ただし、火の不始末、行方不明、服薬ミス、食事や水分が取れないなど、本人の安全に関わる状態がある場合は、家族だけで抱え込まず、地域包括支援センターや医療機関へ早めに相談してください。
Q18. 一人暮らしの親でも在宅介護を続けられますか?
一人暮らしでも在宅生活を続けている方はいますが、誰でも安全に続けられるとは限りません。
まずは、次のような点を確認します。
- 食事や水分を取れているか
- 薬を正しく管理できているか
- トイレや入浴を安全に行えるか
- 転倒や火の不始末のおそれがないか
- 困ったときに助けを呼べるか
- 認知症による迷子や金銭トラブルの心配がないか
在宅生活を続ける場合は、本人の状態に合わせて、訪問介護、訪問看護、デイサービス、配食、見守りサービスなどを組み合わせます。
また、家族や近隣の人がどこまで対応できるか、夜間や緊急時に誰が駆けつけるかも決めておく必要があります。
「今は一人で暮らせているから大丈夫」と考えるだけでなく、体調を崩したときや認知症が進んだときの次の選択肢も、早めに話し合っておくと安心です。
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Q19. デイサービスとは何をするところですか?
デイサービス(通所介護)は、自宅で暮らす方が日帰りで通う介護サービスです。
一般的には、次のような支援を受けられます。
- 自宅と事業所の間の送迎
- 食事の提供や食事介助
- 入浴や排泄の介助
- 健康状態の確認
- 体操やレクリエーション
- 日常生活を続けるための機能訓練
提供される内容や過ごし方は事業所によって異なります。入浴に力を入れているところ、機能訓練が充実しているところ、少人数で落ち着いて過ごせるところなど、それぞれ特徴があります。
なお、医師の指示に基づくリハビリを中心に行う「通所リハビリテーション(デイケア)」とは、目的や職員体制が異なります。
デイサービスの利用は、本人の外出や人との交流につながるだけでなく、介護する家族が休息や仕事の時間を確保する助けにもなります。
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Q20. 介護サービスの利用回数に上限はありますか?
介護保険の在宅サービスには、要介護度ごとに1か月の支給限度額が設けられています。
その範囲内であれば、原則1割の自己負担でサービスを利用できます。ただし、65歳以上で一定以上の所得がある方は2割または3割負担です。限度額を超えて利用した分は、原則として全額自己負担になります。
ただし、「デイサービスは月に何回まで」のように、すべての方へ同じ回数が決められているわけではありません。
本人の状態や生活上の困りごと、希望、支給限度額などを確認しながら、ケアプランの中で利用するサービスと回数を決めます。
また、居住費や食費、日用品代、介護保険の対象外となるサービスなどは、支給限度額とは別に自己負担が必要です。
現在の利用内容で足りないと感じる場合は、ケアマネジャーに相談し、サービスの組み合わせや回数を見直してもらいましょう。
Q21. 介護費用の負担を軽くする制度はありますか?
介護にかかる費用を軽くできる制度はいくつかあります。
代表的なものは次のとおりです。
- 高額介護サービス費:1か月の利用者負担が所得区分ごとの上限を超えた場合に、超過分が支給される制度
- 高額医療・高額介護合算療養費制度:医療保険と介護保険の自己負担額が年間の上限を超えた場合に、超過分が支給される制度
- 特定入所者介護サービス費:所得や資産などの条件を満たす方について、介護保険施設などの居住費・食費を軽減する制度
- 住宅改修費の支給:手すりの取り付けや段差の解消など、対象となる工事費の一部を介護保険から支給する制度
- 福祉用具の貸与・購入費の支給:車いすや介護ベッドなどの貸与、ポータブルトイレなど対象用具の購入を支援する制度
このほかにも、紙おむつ代の助成や家族介護者への支援など、自治体が独自に行っている制度があります。
利用条件や申請方法は制度ごとに異なります。住宅改修は原則として工事前の申請が必要です。福祉用具の購入にも対象品目や販売事業者などの条件があるため、工事や購入をする前にケアマネジャーや市区町村へ確認してください。
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Q22. 急に介護が必要になったときは、どうすればいいですか?
急な病気や転倒などが起きたときは、まず本人の安全と体調を確認します。
意識がない、呼吸が苦しそう、強い胸の痛みがある、突然ろれつが回らなくなった、体の片側が動かしにくい、大けがをしているなど、緊急性が高い場合は119番へ連絡してください。
緊急かどうか判断に迷う場合は、利用できる地域であれば救急安心センター「#7119」へ相談できます。対応地域や利用方法は自治体によって異なります。
入院をきっかけに退院後の介護が必要になった場合は、病院の医療ソーシャルワーカーや退院支援担当者へ早めに相談しましょう。
急激な体調変化ではないものの、自宅での生活が難しくなってきた場合は、地域包括支援センターや市区町村の介護保険窓口へ相談します。
すでにケアマネジャーがいる場合は、現在困っていることを伝え、訪問介護やショートステイなど、急いで利用できる支援がないか確認してください。
介護が突然始まると、家族は「すぐに全部決めなければ」と焦ってしまいます。まずは今日必要な対応と、退院後・数日後に考えることを分けて、一つずつ進めていきましょう。
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まとめ|分からない段階でも相談して大丈夫です
親の介護が気になり始めても、最初から制度やサービスをすべて理解しておく必要はありません。
まずは、親が今どのようなことで困っているのか、家族だけでは難しくなっていることは何かを整理してみましょう。
介護が必要かまだ分からない場合は、親が住んでいる地域の地域包括支援センターへ相談できます。すでにケアマネジャーがいる場合は、「こんな細かいことを相談してもよいのかな」と迷う内容でも、まず伝えてみて構いません。
介護は、一度決めた方法をずっと続けなければならないものではありません。本人の状態や家族の生活が変われば、利用するサービスや介護の場所を見直すこともできます。
本人の希望を大切にしながら、介護する家族も無理をしすぎない方法を探していきましょう。


