
「訪問介護って、月にいくらぐらいかかるの?」
「ヘルパーさんに来てもらうと、料金は高いのでは?」
家族の介護を考え始めたとき、多くの方がまず気になるのが費用の問題ではないでしょうか。
訪問介護は、介護保険サービスの中でも比較的利用しやすいサービスですが、実は月額料金が決まっているわけではありません。
その理由は、訪問介護が
利用時間や回数によって料金が変わる仕組みだからです。
この記事では、訪問介護の料金の仕組みや、1回あたりの費用、月額の目安について、初めての方にもわかりやすく解説します。
訪問介護の料金の基本
訪問介護は、介護保険制度を利用して受けるサービスです。
そのため、費用はすべて自己負担ではなく、原則として次の割合になります。
- 1割負担(一般的な所得の方)
- 2割負担
- 3割負担
多くの方は1割負担で利用しています。例えば、サービスの本来の費用が4,000円だった場合でも、1割負担なら自己負担は400円程度になります。
訪問介護は「月額固定」ではない
訪問介護の料金は、よくあるサブスクのような月額固定制ではありません。
基本的には
- 利用するサービス内容
- 利用時間
- 利用回数
によって、料金が決まります。
例えば、週1回だけ利用する場合と、毎日利用する場合では、当然ながら費用は大きく変わります。
そのため、「訪問介護はいくら」と一律に言うことはできませんが、1回あたりの料金の目安は決まっています。
訪問介護の料金(1回の目安)
ここでは、一般的な1割負担の場合の目安を紹介します。
※地域や加算により多少前後します。
身体介護の料金
身体介護とは、利用者の体に直接触れて行う介助のことです。
例えば次のような支援があります。
- 入浴介助
- 食事介助
- 排せつ介助
- 着替えの介助
- 移動や体位交換
料金の目安は次の通りです。
| 利用時間 | 料金目安 |
|---|---|
| 20分未満 | 約170円 |
| 20〜30分 | 約250円 |
| 30〜60分 | 約400円 |
| 60分以上 | 約580円 |
例えば、入浴の介助で1時間程度利用する場合、
自己負担は目安として約400円前後になることが多いです。
生活援助の料金
生活援助は、日常生活を支える家事の支援です。
例えば次のような内容です。
- 掃除
- 洗濯
- 買い物
- 調理
- ゴミ出し
料金の目安はこちらです。
| 利用時間 | 料金目安 |
|---|---|
| 20〜45分 | 約180円 |
| 45分以上 | 約220円 |
例えば、掃除や買い物を45分お願いした場合、
自己負担は目安として約220円程度になることが多いです。
月額の目安(利用例)
では、実際にどのくらいの月額になるのでしょうか。
いくつかの利用例を紹介します。
週1回利用(生活援助)
220円~ × 月4回
約1000円前後
(処遇改善加算などで少し上がるケースが多いため)
週3回利用(生活援助)
220円~ × 月12回
約2600円~3000円程度
毎日利用(生活援助)
220円~ × 月30回
約6600円~程度
身体介護(入浴介助など)週3回
400円 × 月12回
約4800円程度
このように、利用内容によって
月数千円程度で利用するケースもあります。
ただし、これはあくまで目安であり、実際の費用はケアプランによって変わります。
入浴介助はそんなに安いの?
訪問介護の入浴介助は、介護保険を利用することで自己負担が抑えられるため、数百円程度に見えることがあります。
例えば、身体介護(30〜60分)の場合、1割負担なら
自己負担は目安として約400円前後になることが多いです。
ただし、これはあくまで基本料金の目安であり、実際の料金は次のような条件で変わることがあります。
訪問時間で料金が変わる
訪問介護は、サービス時間によって料金が決まる仕組みです。
例えば身体介護の場合は次のような目安になります。
| 時間 | 自己負担(1割目安) |
|---|---|
| 20〜30分 | 約250円 |
| 30〜60分 | 約400円 |
| 60分以上 | 約580円 |
入浴介助は準備や移動、着替えの介助などがあるため、
30〜60分の区分になることが多いです。
訪問する時間帯でも料金が変わる
訪問介護では、次の時間帯にサービスを利用すると加算料金がつく場合があります。
- 早朝(6時〜8時)
- 夜間(18時〜22時)
- 深夜(22時〜6時)
この場合、基本料金に対して25〜50%程度の加算がつくことがあります。
ただし自己負担は1割なので、実際の増額は数十円〜数百円程度になることが多いです。
介助する人数で変わることもある
入浴介助では、利用者の状態によって2人のヘルパーが必要になることもあります。
例えば
- 体重が重く移動が難しい
- 転倒リスクが高い
- 浴室が狭く安全確保が必要
などの場合です。
このような場合は「2人介助加算」などがつくことがあります。
ただし、これも自己負担は1割のため、実際の負担はそれほど大きくならないケースが多いです。
訪問介護と訪問入浴は別サービス
ここは意外と誤解が多いポイントです。
訪問介護の入浴介助は、
自宅のお風呂を使う入浴サポートです。
一方で
訪問入浴介護
という別のサービスもあります。
こちらは
- 専用の浴槽を持参
- 看護師+介護スタッフ
- 3人程度で訪問
する本格的な入浴サービスです。
そのため料金も少し高くなります。
料金が変わる主な理由
訪問介護の費用は、いくつかの要素によって変わります。
地域による違い
介護報酬は、地域ごとに「地域区分」が設定されています。
都市部は人件費などの関係で、少し高くなることがあります。
加算
次のような場合、料金に加算がつくことがあります。
- 早朝・夜間の訪問
- 資格を持つスタッフ配置
- 特定事業所加算
- 処遇改善加算
ただし、加算がついても自己負担は数十円〜数百円程度のことが多いです。
ケアプラン
訪問介護は、ケアマネジャーが作るケアプランに基づいて利用します。
そのため
- 利用回数
- サービス内容
- 必要な介護量
によって、月額は変わります。
介護保険には「利用上限」がある
介護保険には、1か月に使えるサービスの上限額があります。
これを支給限度額といいます。
目安は次の通りです。
| 要介護度 | 支給限度額 |
|---|---|
| 要介護1 | 約16万円 |
| 要介護2 | 約19万円 |
| 要介護3 | 約27万円 |
| 要介護4 | 約31万円 |
| 要介護5 | 約36万円 |
1割負担の場合、この金額の1割が自己負担になります。
上限を超えた場合は、超えた分が全額自己負担になります。
費用が心配な場合はどうすればいい?
訪問介護を検討している方の中には、
「料金が心配で相談しにくい」と感じる方もいます。
しかし実際には、ケアマネジャーに相談すれば
- 月額の目安
- 予算に合わせたサービス調整
- 他の介護サービスとの組み合わせ
などを考えてもらえます。
そのため、費用が気になる場合でも、まずは地域包括支援センターや介護保険窓口に相談することが大切です。
まとめ
訪問介護の料金は、月額固定ではなく利用回数や時間によって決まる仕組みです。
目安としては
- 週1回 → 約1000円前後
- 週3回 → 約3000円前後
- 毎日 → 約6000円程度
になるケースが多いですが、ケアプランや地域によって変わります。
訪問介護は、在宅生活を続けるための大切な支援サービスです。
費用が不安な場合でも、まずは相談してみることで、無理のない形で利用できることがあります。
介護を一人で抱え込まず、地域の支援サービスを上手に活用することが大切です。

