
「親の介護が必要になったら、どれくらいお金がかかるの?」
そう不安に思う方はとても多いです。
実際、介護は長期間続くことが多く、想像以上に費用がかかることがあります。
公益財団法人生命保険文化センターの調査によると、介護にかかる費用の平均は月約9万円、総額では約500万円程度と言われています。さらに、介護期間の平均は約4年7か月です。
しかし、この数字だけでは「何にお金がかかるのか」は見えてきません。
そこでこの記事では、
- 介護で一番お金がかかるもの
- 具体的な費用の内訳
- 費用を抑えるための考え方
を、わかりやすく解説します。
介護で一番お金がかかるのは「毎月の介護費用」
結論から言うと、介護で一番お金がかかるのは
毎月の介護費用(継続的な支出)
です。
介護では、住宅改修や介護ベッドなどの一時的な費用もありますが、それ以上に負担になるのが毎月続く支出です。
例えば平均費用は次のようになっています。
| 介護費用の種類 | 平均 |
|---|---|
| 月々の介護費用 | 約9万円 |
| 一時費用 | 約47万円 |
| 介護期間 | 約4年7か月 |
つまり、毎月の費用が積み重なることで、最終的に500万円以上になるケースが多いと言われています。
そして、この「毎月の費用」が、家庭にとって最も大きな負担になります。
介護費用の内訳(どこにお金がかかる?)
では、介護費用は具体的に何に使われているのでしょうか。
主な内訳を見てみましょう。
① 介護サービス利用料
もっとも基本となるのが、介護サービスの利用料です。
例えば
- 訪問介護(ホームヘルパー)
- デイサービス
- 訪問看護
- ショートステイ
などがあります。
日本では介護保険制度があり、通常は利用料の1割~3割を自己負担します。
ただし、サービスを多く利用するほど、自己負担も増えていきます。
② 施設費用(入居費)
介護施設に入る場合は、費用がさらに高くなります。
施設によって差はありますが、目安は次の通りです。
| 施設 | 月額費用 |
|---|---|
| 特別養護老人ホーム | 約8万~15万円 |
| 有料老人ホーム | 約15万~30万円 |
民間の施設では、入居時に数百万円~数千万円の入居一時金が必要な場合もあります。
そのため、施設介護になると、家計への負担はかなり大きくなります。
③ 食費・生活費
施設に入居すると、介護費用とは別に
- 食費
- 光熱費
- 日用品費
などの生活費も必要になります。
これらも月に数万円かかることが多く、年金だけでは足りないケースもあります。
④ 医療費
高齢になると、医療費も増えていきます。
例えば
- 通院費
- 薬代
- 入院費
などです。
特に持病がある場合、医療費は大きな支出になります。
⑤ 住宅改修・介護用品
介護が始まると、自宅を介護仕様にすることもあります。
例えば
- 手すりの設置
- 段差の解消
- 介護ベッド
- 車いす
などです。
こうした費用は平均で約47万円と言われています。
一度の支出としては大きな金額になります。
在宅介護と施設介護では費用が大きく違う
介護費用は、在宅介護か施設介護かで大きく変わります。
目安は次の通りです。
| 介護方法 | 月額平均 |
|---|---|
| 在宅介護 | 約5.3万円 |
| 施設介護 | 約13.8万円 |
つまり、施設に入ると在宅の2倍以上の費用になることもあります。
そのため、介護費用を考えるときは
- どこで介護するか
- どのサービスを使うか
が非常に重要になります。
親の貯金がない場合、介護費用はどうなる?
「もし親に十分な貯金がなかったら、介護費用はどうなるの?」
と心配される方も多いでしょう。
基本的に、介護費用は 本人の年金や貯金から支払うケースが多いです。
しかし、費用が足りない場合でも、日本には負担を軽くする制度がいくつか用意されています。
例えば次のような制度があります。
- 高額介護サービス費制度
一定額を超えた介護費用が払い戻される制度 - 高額医療・高額介護合算制度
医療費と介護費を合わせた負担が大きい場合の軽減制度 - 生活保護制度
生活が困難な場合に最低限の生活費を保障する制度
また、自治体によっては独自の助成制度があることもあります。
介護費用に不安がある場合は、地域包括支援センターや市区町村の窓口に相談することで、利用できる制度を教えてもらえることがあります。
「お金がないから介護はできない」と一人で悩まず、まずは公的制度を確認することが大切です。
実は見えにくい「介護の隠れコスト」
介護には、数字に出にくい費用もあります。
例えば次のようなものです。
- 交通費(実家への往復)
- 仕事を減らすことによる収入減
- 介護のための引っ越し
- 介護離職
特に問題になるのが介護離職です。
仕事を辞めてしまうと、収入が大きく減るだけでなく、将来の年金にも影響が出る可能性があります。
そのため、最近は
「できるだけ仕事を続けながら介護する」
という考え方が広がっています。
介護費用を抑えるためのポイント
介護はお金がかかりますが、工夫次第で負担を減らすこともできます。
主なポイントを紹介します。
① 早めに地域包括支援センターへ相談
介護の相談窓口として
地域包括支援センター
があります。
ここでは
- 介護サービスの紹介
- ケアプラン相談
- 制度の案内
などを無料で相談できます。
② 介護保険サービスを上手に使う
介護保険では
- デイサービス
- 訪問介護
- 福祉用具レンタル
などが利用できます。
自己負担は1割~3割なので、民間サービスより安く利用できます。
③ 施設選びは慎重に
介護施設は費用の差が非常に大きいです。
同じ「老人ホーム」でも
- 月10万円の施設
- 月30万円の施設
など、大きく違うことがあります。
そのため、見学や相談をしてから決めることが大切です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 親の介護には月いくらくらいかかりますか?
介護費用は状況によって異なりますが、公益財団法人生命保険文化センターの調査では、月平均約9万円程度と言われています。
ただし、在宅介護か施設介護かによって大きく変わります。
在宅介護では月5万円前後、施設に入居すると月10万〜30万円程度かかるケースもあります。
Q2. 介護費用は誰が払うのが一般的ですか?
基本的には介護を受ける本人の年金や貯金から支払うケースが多いです。
ただし、費用が足りない場合は家族が負担することもあります。
そのため、介護が始まる前に親の資産状況や年金額を確認しておくことが大切です。
Q3. 介護費用を抑える制度はありますか?
日本には介護費用の負担を軽くする制度があります。
主な制度は次の通りです。
- 高額介護サービス費制度
- 高額医療・高額介護合算制度
- 介護保険サービス(1〜3割負担)
これらを利用することで、自己負担額を抑えることができます。
Q4. 在宅介護と施設介護ではどちらが安いですか?
一般的には在宅介護の方が費用は安くなることが多いです。
目安としては
| 介護方法 | 月額費用 |
|---|---|
| 在宅介護 | 約5万円前後 |
| 施設介護 | 約10万〜30万円 |
ただし、家族の負担や介護の大変さも考える必要があります。
Q5. 介護費用が払えない場合はどうなりますか?
介護費用が払えない場合でも、すぐにサービスが受けられなくなるわけではありません。
状況によっては
- 公的制度の利用
- 費用負担の軽減制度
- 生活保護制度
などが利用できる場合があります。
まずは地域包括支援センターや自治体の相談窓口に相談することが大切です。
まとめ
介護で一番お金がかかるのは、
毎月続く介護費用です。
ポイントをまとめると次の通りです。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 平均介護費用 | 月約9万円 |
| 介護期間 | 約4年7か月 |
| 介護費用総額 | 約500万円 |
| 最も負担が大きいもの | 毎月の介護費 |
さらに、施設介護になると費用は高くなり、
月10万~30万円以上かかるケースもあります。
介護は突然始まることが多く、準備がないと家計への負担が大きくなります。
しかし、介護保険制度や地域の支援を利用すれば、費用や負担を軽くすることも可能です。
もし親の介護が心配な場合は、早めに情報を集めておくことが大切です。
それだけで、将来の不安はかなり減らすことができます。

