初めてデイサービスを利用するとき、「何を持たせればよいのだろう」と迷う方も多いのではないでしょうか。
着替えやタオル、おむつ、薬など、必要になりそうな物はたくさんあります。しかし、念のためにと詰め込みすぎると、本人が持ち運びにくくなったり、どこに何が入っているのか分からなくなったりすることもあります。
また、必要な持ち物は、利用するデイサービスや本人が受けるサービスによって異なります。
入浴するのか、昼食後に薬を飲むのか、紙おむつを使っているのかによっても変わるため、まずは施設から渡された持ち物一覧を確認することが大切です。
この記事では、デイサービスの初日に持っていく基本的な物や、あると便利な介護用品、バッグの選び方、持ち物へ名前を書く際のポイントについて解説します。
デイサービスの持ち物は施設によって違う
デイサービスへ持っていく物に、全国共通の決まりはありません。
タオルやシャンプーを施設で用意しているところもあれば、利用者が持参するところもあります。上履きが必要な施設もあれば、普段履いている靴のまま過ごす施設もあります。
初日に持参するよう案内される物も、それぞれ異なります。
そのため、この記事の持ち物は一般的な目安として確認し、最終的には利用するデイサービスから渡された案内に従ってください。
分からないことがあれば、利用開始前に次の点を確認しておくと安心です。
- 入浴用のタオルは持参するのか
- シャンプーやボディソープは必要か
- 上履きは必要か
- 昼食後の薬はどのように預けるのか
- 紙おむつや尿取りパッドは何枚必要か
- 汚れた衣類を入れる袋は必要か
- 現金や貴重品を持参してよいか
- バッグを本人が持ったまま過ごせるか
本人の状態や必要な介助については、ケアマネジャーとデイサービスの職員の間でも共有されます。ただし、細かな持ち物については家族が直接確認したほうが確実です。

デイサービス初日の基本的な持ち物
施設によって違いはありますが、初日は次のような物を用意することがあります。
| 持ち物 | 確認したいこと |
|---|---|
| 連絡帳 | 施設指定のものを使用する場合がある |
| 保険資格を確認できるもの | マイナ保険証・資格確認書など、施設から指定されたもの |
| お薬手帳 | 服薬内容の確認に使う |
| 昼に飲む薬 | 預け方や包装方法を事前に確認する |
| 着替え | 上下、肌着、靴下など |
| 紙おむつ・尿取りパッド | 種類や必要枚数を確認する |
| タオル類 | 入浴の有無によって異なる |
| ビニール袋 | 汚れた衣類や使用済み用品を入れる |
| 上履き | 必要かどうか施設へ確認する |
| 水分 | 飲み物を持参する施設もある |
すべてを必ず持参するわけではありません。不要な物を持たせないためにも、施設の案内を優先しましょう。
連絡帳
デイサービスでは、家族と施設の間で体調や様子を伝えるために、連絡帳を使用することがあります。
家族からは、次のようなことを書いておくと職員にも伝わりやすくなります。
- 前日の睡眠状態
- 朝食を食べた量
- 排便の有無
- 朝の体温
- いつもと違う様子
- 転倒やけがの有無
- 家族から伝えたいこと
細かく書きすぎる必要はありません。「昨夜あまり眠れていません」「朝食は半分程度でした」など、その日の介護に関係することを簡潔に伝えます。
保険資格・介護保険の確認に必要なもの
初回利用時には、マイナ保険証や資格確認書、介護保険被保険者証などの確認を求められる場合があります。
原本を提示するのか、指定された書類の写しを提出するのかは、施設によって異なります。マイナンバーカードについては、家族の判断でコピーを渡さず、必要な書類と確認方法を事前に施設へ確認しましょう。
お薬手帳と服用する薬
デイサービスの利用時間中に服薬が必要な場合は、薬を持参します。
薬は家族の判断でバッグへ入れておくだけではなく、必ず職員へ預け方を確認しましょう。
施設によっては、次のような準備を求められることがあります。
- 1回分ずつ分ける
- 利用者の氏名を書く
- 服用する日時を書く
- 薬の説明書を添える
- 連絡帳にも服薬の指示を書く
市販薬や塗り薬、目薬なども、本人の判断だけで使用せず、持参してよいか事前に確認します。
着替え
食事をこぼしたり、汗をかいたり、排泄で衣類が汚れたりすることがあるため、着替えを用意します。
本人の状態に応じて、次のような物を一組にしておくと分かりやすくなります。
- 上着
- ズボン
- 肌着
- 下着
- 靴下
毎回すべてを持ち帰るのではなく、予備の着替えを施設で預かってもらえる場合もあります。
季節が変わったときやサイズが変わったときは、預けている衣類も忘れずに見直しましょう。
紙おむつや尿取りパッド
紙おむつを使用している方は、普段使っている種類とサイズを持参します。
慣れていない製品へ急に変えると、漏れや本人の不快感につながることがあります。現在使っている紙パンツ、テープ式おむつ、尿取りパッドの種類を施設へ伝えておくと安心です。
必要な枚数や、施設で用意してもらえるかどうかは、あらかじめ確認しておきましょう。
入浴用品
デイサービスで入浴する場合は、次の物を持参することがあります。
- バスタオル
- フェイスタオル
- 着替え
- 下着
- 紙おむつや尿取りパッド
- 入浴後に使用する保湿剤
- 汚れた衣類を入れる袋
シャンプーやボディソープ、ドライヤーは施設に用意されていることもあります。
肌に合う製品しか使えない場合や、医師から指示された塗り薬がある場合は、自己判断でバッグへ入れず、使い方を施設へ伝えてください。
持ち物には名前を書く
デイサービスでは、複数の利用者が似たような衣類やタオル、介護用品を使用します。
黒い靴下、白い肌着、一般的な柄のタオルなどは、ほかの方の物と見分けがつきにくくなります。
持参する物には、できるだけ名前を書いておきましょう。杖や歩行器などがレンタル品の場合は、直接記入せず、取り外せる名札などを使ってよいか事業者や施設へ確認してください。
名前を書いておきたい物には、次のようなものがあります。
- バッグ
- 衣類
- 肌着や下着
- 靴下
- タオル
- 上履き
- 紙おむつ
- 尿取りパッド
- ビニール袋
- 水筒やコップ
- 眼鏡ケース
- 杖や歩行器
紙おむつや尿取りパッドは、外袋だけでなく、一枚ずつ名前を書くよう求められる場合もあります。
衣類に直接名前を書きたくないときは、介護施設や保育園用品にも使える洗濯対応の名前シールが便利です。
ただし、アイロン接着、貼るだけ、スタンプ式など種類があります。本人の衣類の素材や、乾燥機を使うかどうかも確認して選びましょう。
デイサービス用バッグの選び方
デイサービスへ持っていくバッグは、見た目だけでなく、本人や職員が扱いやすいかどうかも大切です。
主に次の点を確認します。
- 本人が無理なく持てる重さか
- 開口部が広く、中身を確認しやすいか
- ファスナーなどで閉じられるか
- 名前を書く場所があるか
- 汚れても手入れしやすいか
- 着替えやタオルを入れられる大きさか
- 持ち手が握りやすいか
- 本人が歩くときに邪魔にならないか
本人がバッグを持つ場合は、荷物を詰めたあとの重さも確認します。
バッグ自体が軽くても、飲み物や着替えを入れると重くなります。歩行が不安定な方に重いバッグを持たせると、バランスを崩す可能性があるため注意が必要です。
通所バッグと貴重品用バッグを分ける方法もある
着替えやタオルなどを入れる通所バッグと、財布やスマートフォンなどを入れる小型バッグを分ける方法もあります。
| バッグ | 主に入れる物 |
|---|---|
| 通所用バッグ | 着替え、タオル、おむつ、上履きなど |
| 小型ショルダーバッグ | 財布、スマートフォン、鍵、ハンカチなど |
ただし、デイサービスによっては現金や貴重品の持参を控えるよう案内している場合があります。
小型バッグを本人が持ったまま過ごせるか、施設で預かってもらうのかも含め、事前に確認してください。
貴重品用には両手が空くショルダーバッグが便利
財布やスマートフォン、ハンカチなどを自分で持って行く場合は、軽量のショルダーバッグも便利です。
手提げバッグと違って両手が空くため、歩くときや手すりを使うときにも邪魔になりにくくなります。体から離れにくいため、置き忘れやひったくりへの対策にもつながります。
我が家では、父から「肩から下げられる軽いバッグが欲しい」と頼まれ、クロコダイルの2WAYショルダーバッグを購入しました。
約500gと比較的軽く、開口部が広いため、中に入れた物を確認しやすいところが気に入っています。開口部はファスナーで閉じられるので、バッグを傾けたときにも中身が落ちにくい作りです。
持ち手も付いており、肩から下げるだけでなく、必要に応じて手提げとしても使えます。見た目も落ち着いていて、父も気に入って使っています。
しっかりした作りも選んだ理由の一つですが、必要な物が多い方には、Sサイズでは小さく感じる可能性があります。
着替えやバスタオルを入れる通所バッグではなく、貴重品や身の回り品を入れる小型バッグとして使うのがよさそうです。
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※貴重品の持参やバッグの管理方法については、利用するデイサービスへ事前にご確認ください。
デイサービスにあると便利な介護用品
ここからは、必須ではないものの、本人の状態によっては役立つ物を紹介します。
汚れた衣類を入れる防水袋
入浴後のタオルや、排泄で汚れた衣類を入れるための袋があると便利です。
一般的なビニール袋でも対応できますが、繰り返し使う場合は、ファスナー付きの防水ポーチや洗える袋も選択肢になります。
汚れた物を入れた袋は、ほかの荷物と区別できる色にすると家族にも分かりやすくなります。
名前シール・布用スタンプ
持ち物が多い方は、一つずつ油性ペンで名前を書く作業が負担になります。
洗濯できる名前シールや布用スタンプを使うと、衣類やタオルへの記名がしやすくなります。
施設によってはフルネームでの記名を求められるため、注文前に表記方法を確認しましょう。
軽くて開けやすい水筒
飲み物を持参する場合は、本人が開けやすく、重すぎない水筒を選びます。
握力が低下している方は、ふたを強くひねるタイプが使いにくいことがあります。ワンタッチ式などもありますが、誤って開いて中身が漏れないかも確認が必要です。
施設で飲み物が提供される場合は、持参する必要がないこともあります。
予備の眼鏡ケースや補聴器ケース
眼鏡や補聴器を外す場面がある方は、名前を書いた専用ケースを用意すると紛失防止につながります。
補聴器は小さく、タオルや衣類に紛れやすいため、入浴前後の管理方法を施設と共有しておくことが大切です。
季節に合った羽織物
室内の温度を本人が寒く感じることもあります。
着脱しやすいカーディガンやベストなどが一枚あると、体温調節に使えます。ただし、ひもや飾りが多い衣類は、椅子や手すりに引っかかる可能性があります。
本人が自分で脱ぎ着しやすく、動きやすい物を選びましょう。
持っていかないほうがよい物
本人が普段使っている物でも、デイサービスへの持参には注意が必要な物があります。
- 多額の現金
- 高価なアクセサリー
- 紛失すると困る大切な物
- 刃物など危険につながる物
- 職員へ伝えていない薬
- 食事制限に関わる菓子や飲食物
- ほかの利用者へ配る食べ物
- 管理方法を確認していない電子機器
少額の現金が必要な行事もありますが、家族の判断だけで持たせず、必要な金額を施設へ確認します。
食べ物の持ち込みは、誤嚥や食物アレルギー、糖尿病などの食事制限にも関係します。本人が「みんなに配りたい」と希望しても、事前に職員へ相談しましょう。
初日は荷物を詰めすぎなくても大丈夫
初めてのデイサービスでは、「足りなかったら困る」と心配になり、多くの物を用意したくなります。
しかし、初日にすべてをそろえなくても、実際に利用してから必要な物を追加できます。
まずは施設から指定された物を中心に用意し、利用後に次の点を確認してみましょう。
- 使わなかった物はないか
- 足りなかった物はないか
- バッグが重すぎなかったか
- 本人が開け閉めできたか
- 職員が中身を確認しやすかったか
- 汚れた物と未使用品を分けられたか
本人が自分で準備できる場合は、一緒に持ち物を確認するのもよいでしょう。
家族がすべて決めるよりも、本人が好きなバッグやタオルを選ぶことで、デイサービスへ行く楽しみにつながることもあります。
よくある質問
デイサービスへ財布や現金を持って行ってもよいですか?
現金や貴重品の扱いは、施設によって異なります。
原則として持参を控える施設もあれば、売店や外出行事のために少額の現金を持参する場合もあります。必要性や管理方法をデイサービスへ確認してください。
バッグはリュックと手提げのどちらがよいですか?
職員が送迎時に預かる場合は、大きく開いて中身を確認しやすい手提げ型が便利です。
本人が持って歩く場合は、両手が空くリュックやショルダーバッグが適していることもあります。ただし、身体の状態や歩行補助具の使用によって安全な形が異なります。
本人が実際に荷物を入れた状態で持ち、安全に歩けるか確認しましょう。
紙おむつには一枚ずつ名前を書く必要がありますか?
施設によって異なります。
個人ごとに用品を管理するため、一枚ずつ記名を求められる場合もあります。外袋だけでよいのか、尿取りパッドにも必要か、事前に確認してください。
薬を本人のバッグに入れておくだけではいけませんか?
服薬事故を防ぐため、薬の持参方法には施設ごとの決まりがあります。
本人のバッグへ入れるだけにせず、1回分の分け方、名前や服用時間の記載、職員への渡し方を必ず確認してください。
持ち物を本人が持ち帰るのを忘れたらどうなりますか?
施設で保管し、次回利用時や送迎時に返却してもらえることが多いでしょう。
名前がないと持ち主を確認できない場合があるため、衣類やタオルだけでなく、バッグや袋にも記名しておくと安心です。
まとめ
デイサービスの持ち物は、施設の設備や本人が利用するサービスによって異なります。
初日は、施設から渡された持ち物一覧を確認し、着替え、薬、紙おむつ、入浴用品など、本人に必要な物を準備しましょう。
持ち物にはできるだけ名前を書き、薬や現金、貴重品を持参するときは、事前に施設へ確認することも大切です。
バッグについても、着替えなどを入れる通所バッグと、財布やスマートフォンを入れる小型ショルダーバッグでは役割が異なります。
最初から完璧にそろえる必要はありません。実際に一度利用してみると、必要な物や使わなかった物が分かってきます。
本人が無理なく持てるか、家族が準備しやすいか、職員が中身を確認しやすいかを見ながら、その方に合った持ち物へ少しずつ整えていきましょう。


