
介護保険では、車いすや介護ベッドなどの福祉用具を「レンタル」または「購入」で利用できます。
ただし、すべて自由に選べるわけではありません。
- 原則は「レンタル」
- 一部のみ「購入」
- 必ずケアマネジャーのプランに基づく
この仕組みを知らずに進めると、
「買ったのに保険が使えなかった…」という失敗も起きやすいです。
この記事では、厚生労働省の最新パンフレットをもとに、
初心者の方にもわかるようにやさしく解説します。
参考資料(公式パンフレット)
今回の内容は、厚生労働省が公開している以下の資料をもとにしています。
👉 「介護保険と福祉用具(2026年4月改訂)」
https://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/dl/yougu.pdf
※制度の最新情報を知りたい方は、あわせてご確認ください。
福祉用具とは?
福祉用具とは、
日常生活をサポートするための道具です。
たとえば、
- 歩くのを助ける
- 立ち上がりをラクにする
- 転倒を防ぐ
- 介護する側の負担を減らす
つまり、
「できるだけ自分らしく生活するためのサポート道具」です
介護保険で使える福祉用具一覧
代表的なものをまとめると
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 車いす | 移動をサポート |
| 介護ベッド | 起き上がりやすくする |
| 手すり | 転倒防止 |
| 歩行器・杖 | 歩行補助 |
| スロープ | 段差解消 |
これらの多くは「レンタル対象」です。
レンタルと購入の違い(ここが重要)
ここが一番大事なポイントです。
■ 利用できる対象者
介護保険を使って福祉用具を利用できるのは、
要介護認定または要支援認定を受けた方です。
そのため、
- まだ認定を受けていない場合
- 申請中の場合
は、すぐに介護保険を使うことはできません。
まずは市区町村で「要介護認定」の申請を行いましょう。
■ レンタル(貸与)
- 車いす
- 介護ベッド
- 手すり など
多くの福祉用具はレンタルになります。
なぜレンタルなのかというと、
- 状態の変化に合わせて交換できる
- 高額な用具を購入しなくて済む
- 定期的な点検・メンテナンスが受けられる
といったメリットがあるためです。
特に、体の状態は変わりやすいため、
「その時に合ったものを使う」という考え方が重視されています。
そのため、迷った場合は「まずレンタルから始める」のが一般的です。
| 区分 | 特徴 |
|---|---|
| レンタル | 高額な用具・長期間使うもの |
| 購入 | 衛生が関係するもの |
■ 購入対象(特定福祉用具)
- ポータブルトイレ
- 入浴用いす
- 簡易浴槽 など
衛生面の理由から「購入」となる福祉用具です。
これらは直接体に触れる機会が多く、
使い回しが難しいため、レンタルではなく購入となっています。
また、介護保険では
年間上限額(一般的に10万円まで)の範囲で補助が受けられます。
※金額に関する、詳しい厚生労働省のパンフレットはこちら
ただし、申請前に購入すると保険が使えない場合があるため注意が必要です。
■ 福祉用具の費用目安(どれくらいかかる?)
介護保険を利用すると、
原則として自己負担は1〜3割になります。
ただし、気になるのは「実際いくらかかるのか」です。
目安としては
| 用具 | 月額(レンタル)目安 |
|---|---|
| 車いす | 約500〜2,000円 |
| 介護ベッド | 約1,000〜3,000円 |
| 手すり | 約300〜1,000円 |
※自己負担1割の場合
思っているよりも低価格で利用できるケースが多いです。
■ 福祉用具はいつから使うべき?
「まだ早いかな…」と迷う方はとても多いです。
ですが実際には
- 転びそうになったことがある
- 立ち上がりがつらくなってきた
- 家族の介助が増えてきた
この段階で検討するのが理想です。
「ケガをしてから」では遅い場合もあります。
早めに導入することで、
- 転倒防止
- 介護負担の軽減
- 自立の維持
につながります。
■ 福祉用具を選ぶときのポイント
適当に選ぶと失敗しやすいので、以下を意識してください。
① 身体に合っているか
高さ・サイズが合わないと危険です。
② 生活環境に合っているか
- 部屋の広さ
- 段差の有無
- 動線
家の環境との相性が重要です。
③ 将来の変化も考える
体の状態は変わります。
長く使えるかもチェックが必要です。
■ 家族の負担を減らす視点も大切
福祉用具は本人のためだけではありません。
実は、介護する側の負担を減らす役割も大きいです。
たとえば、
- ベッド → 起き上がり補助
- 手すり → 移動サポート
- シャワーチェア → 入浴の安全確保
など、無理な介助を減らすことができます。
■ 介護保険を使わない場合との違い
もし介護保険を使わない場合は、
- 全額自己負担
- サポートなし
- 選び方が難しい
というデメリットがあります。
そのため、まずは介護保険の利用を検討するのが基本です。
利用の流れ(初心者向け)
実際に使うまでの流れはシンプルです👇
① 要介護認定を受ける
市区町村に申請します
② ケアマネジャーに相談
👉 ここがとても重要
- 状態に合った用具を選ぶ
- ケアプランに組み込む
③ 用具を選定・契約
事業者と契約します
④ 利用開始
設置・調整して使います
よくある失敗
実際に多いのがこちら👇
■ 勝手に購入してしまう
→ 保険対象外になることも
■ ケアマネに相談していない
→ 適切な用具が選べない
■ サイズや使い方が合っていない
→ 転倒やケガの原因に
👉 必ず専門家と相談しながら進めるのが安全です
注意点(見落としやすい)
■ 安全確認が必要
- 使い方を間違えると危険
■ 定期点検が大切
- レンタル品はメンテナンスあり
■ 状態に合わせて見直す
- 体調や状況は変わるため
こんな人は早めに検討を
- 立ち上がりがつらい
- 転びやすくなった
- 家族の介護が大変
- 退院後の生活が不安
👉 早めの導入で生活がラクになります
■ よくある質問(FAQ)
Q. 要支援でも使えますか?
はい、使えます。
ただし、一部の用具は制限があります。
Q. どこで申し込めばいいですか?
ケアマネジャーまたは地域包括支援センターに相談します。
Q. 途中で変更できますか?
はい、可能です。
体の状態に合わせて見直しができます。
まとめ
介護保険の福祉用具は、
- 多くが「レンタル」
- 一部は「購入」
- 必ずケアマネと相談して決める
という仕組みです。
迷ったときは地域包括支援センターやケアマネジャーに相談しましょう。
これが一番確実で安心です。
福祉用具は、
「できないことを補う」だけでなく「できることを増やすための道具」です。
無理をせず、上手に活用していきましょう。

