親が電話に出ない!何回かけたら見に行く?離れて暮らす家族の判断目安

娘は心配しているけれど、お父さまは携帯を置いたまま植物のお世話をしていた

離れて暮らす親に電話をかけても出ないと、「買い物に行っているだけかな」と思う一方で、家の中で転んでいないか、体調を崩していないかと心配になります。

私も父に携帯電話を渡していますが、出かけるときに家へ置いたままということが少なくありません。1度つながらないだけで気になり、少し時間を空けては何度もかけてしまいます。ようやく電話に出て、何事もなかったと分かるまで落ち着かないこともあります。

ただ、「何回出なければ見に行く」と一律に決めるのは難しいものです。普段の生活リズムや外出の予定、持病、前回話したときの様子などによっても、急いで確認したほうがよいかどうかは変わります。

この記事では、親が電話に出ないときにまず確認したいこと、家まで見に行く判断の目安、緊急時の対応について分かりやすくお伝えします。毎回不安にならないために、親子で決めておきたい連絡方法や見守りの工夫もあわせて紹介します。

親が電話に出ないときによくある理由

親が電話に出ないと、つい悪いことを想像してしまいます。しかし実際には、電話に気づいていないだけという場合も少なくありません。

  • 買い物や散歩に出かけている
  • 携帯電話を家に置いたまま外出している
  • 別の部屋にいて着信音が聞こえていない
  • 昼寝をしている、入浴している
  • マナーモードになっている
  • 充電が切れている
  • 通院や地域の集まりに出かけている

高齢の親に携帯電話を渡していても、常に身につけているとは限りません。「携帯を持たせているから、いつでも連絡がつく」と思っていると、つながらないたびに家族の不安が大きくなってしまいます。

まずは慌てず、いつもの外出時間やその日の予定を思い出してみましょう。

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電話に出ないとき、まず確認したいこと

1度電話に出なかったからといって、すぐに異変が起きているとは限りません。とはいえ、ただ待つだけでは心配ですよね。次のことを順番に確認してみましょう。

少し時間を空けて、もう一度かける

トイレや入浴中、掃除機をかけている最中など、一時的に電話に出られないこともあります。前回の会話で体調不良を訴えておらず、普段も電話に気づかないことがある場合は、まず10~15分ほど空けて、もう一度かけてみます。

何度も続けてかけるより、少し間隔を空けたほうが着信に気づいてもらいやすいことがあります。

固定電話と携帯電話の両方にかける

固定電話と携帯電話の両方がある場合は、それぞれにかけてみましょう。携帯電話を家に置いたまま庭や近所へ出ている、反対に、固定電話から離れた部屋で過ごしていて、着信音が聞こえていないことも考えられます。

留守番電話に切り替わった場合は、「心配しているので、気づいたら電話してください」と短いメッセージを残しておくとよいでしょう。

その日の予定を確認する

通院日やデイサービスの日、買い物へ行く時間ではないでしょうか。カレンダーや家族の共有メモ、以前の会話などから、その日の予定を確認します。

普段よく行くスーパーや散歩の時間が分かっていると、「今は外出している可能性が高い」と少し落ち着いて待てることもあります。

メッセージも送っておく

携帯電話を使える親であれば、SMSやLINEなどでメッセージも送っておきます。電話には出られなくても、あとで画面を見て連絡をくれるかもしれません。

「何をしているの?」「どうして出ないの?」と責めるような書き方ではなく、「電話したよ。気づいたら連絡ください」と簡単に伝えるだけで十分です。

「何回かけたら見に行く?」は回数だけでは決められない

親が電話に出ないとき、「3回出なければ見に行く」など、はっきりした目安があれば安心できそうに思います。しかし、電話をかけた回数だけで判断するのは難しいところです。

普段から携帯電話を置いたまま外出する親と、毎日決まった時間に必ず電話へ出る親とでは、同じ「3回つながらない」でも意味が違います。

大切なのは、電話をかけた回数よりも、いつもの生活との違いがあるかです。普段なら連絡がつく時間なのか、外出の予定はあるのか、前回話したときに体調の変化はなかったかを思い出してみましょう。

いつもと違う点がある場合は、「もう少し待とう」と先延ばしにせず、家の様子を確認する方法を考えます。

家まで見に行ったほうがよい判断の目安

親が電話に出ないだけで、毎回すぐに家まで行くのは難しいものです。距離が離れていたり、仕事中だったりすると、なおさら迷うでしょう。

次のような状況があるときは、普段より早めに様子を確認したほうが安心です。

  • 前回の電話で「体調が悪い」「ふらふらする」と話していた
  • 決まった時間の連絡や約束に反応がない
  • 朝から何時間も連絡がつかない
  • 転倒したばかり、または最近転びやすくなっている
  • 心臓病や糖尿病などの持病があり、急な体調変化が心配される
  • 猛暑や寒さが厳しい日に、冷暖房を使っているか分からない
  • 認知症などにより、外出先から戻れなくなる心配がある
  • 新聞や郵便物がたまっているなど、いつもと違う様子がある

家族がすぐに行けないときは、近くに住む親族や信頼できる近所の人、住宅の管理人などに、無理のない範囲で確認をお願いする方法もあります。

ただし、日頃の付き合いがない人へ突然頼むのは難しいこともあります。できれば元気なうちに、緊急時に誰へ連絡するかを親と相談しておきましょう。

急病や転倒の可能性があるときはどうする?

「家の中で倒れているかもしれない」と思う事情があるときは、電話をかけ続けるだけで時間を使わず、早めに安否確認へ動くことが大切です。

家族や近くの人が訪問できる場合は、玄関の呼び鈴や窓の様子、室内から物音がするかなどを確認します。ただし、無理に窓やドアを壊して入ろうとせず、緊急性が高い場合は119番へ相談してください。

たとえば、電話の途中で突然返事がなくなった、苦しそうな様子だった、転倒したという連絡のあと応答がないなど、命に関わる可能性がある場合は、ためらわず119番へ連絡します。

事件や事故の可能性がある、室内にいると思われるのに長時間まったく反応がないなど、対応に迷う場合は、最寄りの警察署または警察相談専用電話「#9110」へ相談する方法もあります。ただし、緊急性が高い場合は110番です。

連絡する際は、親の氏名・住所・年齢・持病、最後に会話した時間、そのときの様子、合鍵の有無などを伝えられるようにしておくと、状況を説明しやすくなります。

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合鍵は元気なうちに預かっておく

家まで確認に行っても、玄関に鍵がかかっていて中へ入れないことがあります。親が元気なうちに、緊急時のための合鍵について話し合っておくと安心です。

ただし、親に断らず合鍵を作ったり、いつでも自由に入れるような使い方をしたりすると、親の不信感につながることがあります。

「勝手に家へ入るためではなく、電話に出なくて体調が心配なときだけ使いたい」と目的を伝え、どのような場合に使うかを決めておきましょう。

家族が遠方に住んでいる場合は、鍵を預けられる親族が近くにいないか、管理会社や見守りサービスに緊急時の対応があるかも確認しておくとよいでしょう。

携帯電話を持って出てもらうための工夫

携帯電話を渡していても、外出時に持って行ってもらえなければ連絡がつきません。しかし、「必ず持って行って」と何度伝えても、長年の習慣を変えるのは難しいものです。

注意を繰り返すだけではなく、持ち出しやすい仕組みを作ってみましょう。

  • 玄関の鍵や財布の近くを携帯電話の置き場所にする
  • 小さなショルダーバッグや首掛けケースを用意する
  • 着信音と音量を親と一緒に確認する
  • 家族からの電話だけ、分かりやすい着信音に変える
  • 充電する時間と場所を決める
  • 「外出するときは、鍵・財布・携帯」と玄関にメモを貼る

それでも忘れることはあります。「また持って行っていない」と責めるより、忘れることを前提に、携帯電話以外の確認方法も用意しておくほうが、家族の負担を減らせます。

親子で「連絡がつかないときの約束」を決めておく

電話に出ないたびに家族が慌てないためには、元気なうちに簡単な約束を決めておくと安心です。

ただし、細かい決まりをいくつも作ると、親にとって負担になってしまいます。最初は、次のような無理なく続けられる内容から始めてみましょう。

  • 外出するときは、行き先を書いたメモを置く
  • 電話に気づいたら、短い連絡だけでも返す
  • 体調が悪い日は、早めに家族へ知らせる
  • 毎日または週に数回、連絡する時間を決める
  • 一定時間連絡がつかないときは、家族が家を確認する
  • 緊急時に連絡してよい近所の人や親族を決める

たとえば「夕方6時ごろに電話する」「出られなかったら、気づいたときに折り返す」程度でも構いません。いつもの連絡時間が決まっていると、普段との違いにも気づきやすくなります。

一方で、親にも外出や昼寝など自分の時間があります。「いつ電話しても必ず出て」と求めるのではなく、親の生活を尊重しながら、お互いが安心できる方法を探すことが大切です。

携帯電話だけでは不安なときは見守り方法を増やす

携帯電話は便利ですが、親が持ち歩かなかったり、充電を忘れたりすることがあります。電話が唯一の確認方法になっていると、つながらないたびに家族が不安を抱えることになります。

そのような場合は、携帯電話以外の見守り方法を一つ加えることも考えてみましょう。

  • 決まった時間に家族から連絡する
  • 近所の人や親族に、ときどき声をかけてもらう
  • 自治体や社会福祉協議会の見守り事業を利用する
  • 配食サービスを安否確認の機会として利用する
  • 人感センサーやドアセンサーなどの見守り機器を取り入れる
  • 緊急通報ボタンがあるサービスを検討する

カメラで常に室内を確認する方法には、抵抗を感じる親もいます。その場合は、人の動きやドアの開閉だけを確認するタイプなど、生活の様子を細かく映さない方法もあります。

見守りサービスは、親を監視するためのものではありません。電話に出られないだけで家族が何度も連絡したり、急いで家まで行ったりする負担を減らすための方法の一つです。

電話に出ないたびに心配になるなら、見守りサービスも選択肢に

離れて暮らす親が電話に出ないとき、家の中で普段どおり過ごしていることが分かるだけでも、家族の不安は少し軽くなります。

見守りサービスには、室内カメラだけでなく、人の動きやドアの開閉などから生活の様子を確認できるものもあります。カメラに抵抗がある場合は、親の希望を聞きながら、必要な機能だけを取り入れる方法も検討してみましょう。

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※サービス内容や料金、利用できる機能は、申込み前に公式サイトでご確認ください。

地域の見守りや配食サービスも確認してみる

見守りというと民間の機器やサービスを思い浮かべますが、自治体によっては、一人暮らしの高齢者などを対象とした見守りや緊急通報の事業を行っています。

配食時に声をかけ、応答がない場合に決められた連絡先へ知らせるサービスが用意されている地域もあります。利用条件や費用、対応内容は自治体によって異なるため、親が住んでいる地域の高齢者福祉担当窓口や地域包括支援センターへ確認してみましょう。

すでにケアマネジャーがついている場合は、「最近、電話に出ないことが増えて心配」と相談して構いません。普段利用している介護サービスの中で様子を確認できるか、地域で使える支援がないかを一緒に考えてもらえることがあります。

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何度も電話をかけてしまう家族も、自分を責めなくてよい

親が電話に出ないと、頭では「外出しているだけかもしれない」と思っていても、心配で何度もかけてしまいます。ようやくつながった親から「そんなに心配しなくても大丈夫」と言われることもあるでしょう。

けれど、電話をかけている側は、大丈夫だと分からないから心配しているのです。何度も確認したくなるのは、決して大げさだからではありません。

ただ、その状態がたびたび続くと、家族の気持ちも休まらなくなります。電話に出るかどうかだけに頼らず、連絡の時間や次に確認する方法をあらかじめ決めておくと、少し落ち着いて対応しやすくなります。

親の安全を守ることと、家族が毎日不安を抱え続けないことは、どちらも大切です。親の今の暮らしに合った、無理なく続けられる見守り方を少しずつ整えていきましょう。

親が電話に出ないときのよくある質問

何回電話に出なければ、家まで見に行くべきですか?

「何回出なければ」という一律の基準はありません。普段の連絡状況や外出の予定、持病、前回話したときの様子などを合わせて判断します。

いつも連絡がつく時間なのに反応がない、体調が悪いと話していた、数時間たっても折り返しがないなど、普段と違う様子がある場合は早めに確認しましょう。

遠方に住んでいて、すぐに見に行けない場合はどうすればよいですか?

近くに住む親族や信頼できる近所の人、住宅の管理人などへ、様子の確認をお願いできないか考えます。介護サービスを利用している場合は、ケアマネジャーへ相談する方法もあります。

ただし、急病や転倒など命に関わる可能性がある場合は、家族だけで抱え込まず119番へ連絡してください。事件や事故の可能性があり、緊急の安否確認が必要な場合は110番です。

電話に出ないだけで警察へ相談してもよいのでしょうか?

長時間連絡がつかず、家にいるはずなのに応答がないなど、事件や事故の可能性が心配される場合は相談できます。緊急性が高いと判断したときは110番、緊急ではないものの対応に迷う場合は最寄りの警察署や警察相談専用電話「#9110」へ相談しましょう。

ただ電話に出ないという理由だけではなく、最後に連絡が取れた時間、持病、普段との違い、家族が確認した内容などを整理して伝えることが大切です。

見守りサービスを嫌がる親には、どう説明すればよいですか?

「監視したいから」ではなく、「電話に出ないと心配で、何度もかけてしまうから」と、家族側の困りごととして伝えてみましょう。

カメラに抵抗がある場合は、人感センサーやドアの開閉、緊急ボタンなど、室内の映像を見ない方法もあります。親の希望を聞きながら、受け入れやすいものを一緒に選ぶことが大切です。

まとめ|回数よりも「いつもと違うか」で判断しよう

離れて暮らす親が電話に出ないと、外出しているだけかもしれないと思いながらも、転倒や急病ではないかと心配になります。携帯電話を渡していても、家に置いたまま出かけたり、着信に気づかなかったりすることは珍しくありません。

家まで確認に行くかどうかは、電話をかけた回数だけではなく、普段の生活との違いで考えます。いつもの時間に連絡がつかない、前回の会話で体調が悪そうだった、長時間たっても折り返しがないといった場合は、早めに安否を確認しましょう。

また、連絡がつかないたびに家族が慌てなくて済むように、連絡する時間や合鍵、緊急時に確認を頼める人について、元気なうちに話し合っておくことも大切です。

電話だけでは不安が続く場合は、自治体の見守り事業や配食サービス、見守り機器なども選択肢になります。親の暮らしを尊重しながら、家族も安心できる方法を少しずつ整えていきましょう。

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